研究活動

 

 オリエンス典礼セミナーU (2016年開講)       主催 オリエンス宗教研究所


<テーマ>
 
教会共同体を活かす秘跡――求道者とともに歩むために
        監修:国井健宏(日本カトリック典礼委員会顧問委員)

 
第二バチカン公会議以来刷新された入信の秘跡の典礼(洗礼・堅信・聖体)を総合的にとらえるためには、入信準備制度(カテクメナートゥス・求道期)という長いプロセスが前提にあることを理解する必要があります。この求道期は、単に入信志願者個人のためだけではなく、教会共同体全体の刷新と新生という共同体づくりの意味をも持つものです。
 そこで本セミナーでは、現代の入信の秘跡の考え方を根本から学び直し、司祭、信徒の奉仕者をはじめとする共同体のメンバーが志願者や新受洗者と関わり、教会共同体全体としての求道期や入信後の導きを充実させるための典礼奉仕のあり方を実践的に学んでいきます。

講座内容>
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第10回 日時: 11月12日(土) 入信の秘跡と典礼奉仕による神の民の成長
(13時30分-14時30分:講義、14時45分-15時30分:ミサ、15時30分-16時30分:茶話会)
講師: 幸田和生(東京教区補佐司教)
【講師より】最後の回はある意味で今年の典礼セミナー全体のまとめです。入信の秘跡の持つ豊かさを本当に生きる教会になるためにどうしたらいいのか。宣教と教会のあり方についてのとても大切な指針である、フランシスコ教皇の使徒的勧告『福音の喜び』(2013)から学ぶところが大きいと思います。具体的に3つのテーマについてお話しするつもりです。(1) 「実践的相対主義」を超える霊性。(2) 霊的成長を生涯続けるための方法。(3) 地域とともに歩む小教区のビジョン。

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第9回 日時: 10月15日(土) 実際の取り組みに聴くA
講師: 晴佐久昌英(東京教区司祭)

講師より】教会は、福音を宣教する共同体です。入信の秘跡は、福音を宣教する共同体に入る秘跡です。したがって教会は、第一に、入信の秘跡を望む人を、福音によって救われる喜びの体験へと招き入れます。第二に、その人をその福音を宣教する人へと育てます。このような入信の秘跡は、本人を福音宣教者として強めるだけでなく、一人の人間が福音によって救われる姿を目の当たりにする教会共同体を励まし、さらには福音が人を救うという真実を示すしるしとなって、世界を照らします。入信の秘跡が、福音宣教の要であり、教会共同体が生まれ変わっていくしるしとなることを、実際の体験から証しします。

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第8回 日時: 9月17日(土) 実際の取り組みに聴く@
講師: A.ロロピアナ(サレジオ会司祭)

【講師より】 実際の取り組みについて述べるにあたって、自分の経験や信念に基づいて、三つのポイントにスポットを当ててみたいと思います。
 @ 求道者である相手や、神の「場」の考慮。福音宣教の場と相手をよく知ることの大切さ。求道者を中心とした福音宣教を重視し、自分が道具に過ぎない認識を持ち、神の力である聖霊の働きかけを信じる。インカルチュレーション(福音の文化内開花)を重視。
 A 告げ知らせる内容は何か。中心的なポイントを強調しながら、少しずつ、啓示された福音であるキリストの神秘に導く。入信期に役立つ教材の紹介。一人ひとりの心を温める福音を伝達しながら、入信の秘跡を受けるための準備をする。
 B 福音を告げ知らせる者の役割とは。自分のパーソナリティによって、「宣教者」の使命を果たす。宣教者の霊性について具体的に深める。深く、明るく、面白く。


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第7回 日時: 7月16日(土) 信仰生活を深める典礼暦年と聖書朗読
講師: 宮越俊光(日本カトリック典礼委員会委員)

【講師より】現在のミサの聖書朗読は、第二バチカン公会議後の1969年に発表され、その後1981年に改訂された「ミサの聖書朗読配分」に基づいています。この朗読配分は、キリスト教諸教派の礼拝における聖書日課にも大きな影響を与えました。「神のことばの食卓がいっそう豊かに信者に供されるために、聖書の宝庫がより広く開かれなければならない」という『典礼憲章』51条に基づいて整えられたミサの聖書朗読配分は、すでに信者として生活している人にとっても、洗礼を受けたばかりの人にとっても、日々の信仰生活を支える糧を提供しています。今回のセミナーでは、典礼暦年に沿って展開する主日のミサの聖書朗読配分を中心に取り上げ、その目的や意味について学びましょう。

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第6回 日時: 6月18日(土) 入信後の信仰生活とミサ
講師: 久我純彦(横浜教区典礼委員会委員、イエズス会司祭
【講師より】今回頂いているテーマは「入信後の信仰生活とミサ」です。復活徹夜祭に入信した直後の養成は「ミスタゴギア」と言われ、聖霊降臨祭まで主日ごとに配分されているみことばを通して行われますが、信者としての養成は生涯続きます。入信後の養成がどのように行われるかは、入信までどのように導かれたかによります。そこで、私の司牧現場での体験を踏まえて、入信までの歩みを振り返ってから、入信後の養成の要をなす「主日のミサ」の現在の姿を理解した上で、主日のミサへの参加が、入信の完成への道であり、生涯続く養成の継続であることを確認します。主日のミサへの「十全な、意識的、行動的」(典礼憲章14参照)参加自体が、信徒としてのミサへの奉仕であり、立派な信仰宣言であることにも触れたいと思います。

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第5回 日時: 5月21日(土) 入信の秘跡と四旬節の典礼
講師: 南雲正晴(日本カトリック典礼委員会委員、フランシスコ会司祭
【講師より】典礼歴年の一般原則には次のように述べています。「四旬節は、復活の祭儀を準備するために設けられている。四旬節の典礼によって、洗礼志願者はキリスト教入信の諸段階を通して、また、信者はすでに受けた洗礼の記念と償いの技を通して、過越の神秘の祭儀に備える」(27)。このように四旬節は信者にとっても、洗礼志願者にとっても、主の復活を迎えるにあったっての大切な準備の時だからです。この季節の典礼は回心が重要なテーマですが、それは人間性の回復を目指しているからです。これを意図しながら入信の秘跡と四旬節の深い関わりを共に学びましょう。

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第4回 日時: 4月16日(土) 堅信の秘跡の豊かさ
講師: A.V.カンペンハウド(横浜教区典礼委員会委員、横浜教区司祭
【講師より】堅信の秘跡を受ける信者が少ない現状を考えると、司牧者は、堅信への新たな興味を喚起する工夫が求められています。堅信の教義の変遷は、これまでに相当数ありましたが、第二バチカン公会議によって、入信の秘跡の神学が強調されて、その教義は説得力を持つようになりました。成人の入信の秘跡の中で、堅信は洗礼の完成、聖体の準備であるとの前提に立てば、堅信の秘跡の働きが見えてきます。幼児洗礼を受けた人の堅信の場合には、聖体の秘跡が先となり、入信の秘跡の順序は違いますが、お互いの関係を重んじれば、聖体の秘跡が先であってもそれは認められます。多くの人が堅信の望みを抱き、有益にそれを受けるために、司牧上の多くの工夫が必要とされています。

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第3回 日時: 3月19日(土) 聖書による入信準備、信仰生活への導き
講師: 嘉松宏樹(カトリック中央協議会新聞事業部長・出版部長、長崎教区司祭
【講師より】信仰は神に呼びかけられた人間のこたえです。信仰を伝えるのは教会です。教会は「だれを信じるか」、「何を信じるか」を伝えようとします。入信準備とは、教会がキリストを紹介し、志願者がキリストに出会う手助けをすることだともいえます。典礼秘跡省が2014年に発行した「説教指針」などを手がかりに、信仰の源泉である聖書と信仰の内容をまとめたカテキズムのつながりを確かめ、救いの歴史の記念である典礼が入信志願者と教会共同体がともに教会の信仰に触れる場であることを理解したいと思います。

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第2回 日時: 2月20日(土) 共同体の秘跡としての入信の秘跡
講師: 具正謨
    (日本カトリック典礼委員会委員、上智大学神学部教授、イエズス会司祭
【講師より】パウロは、洗礼を受けるとはキリストの体としての教会共同体に加わることであるといいます。洗礼とは、個人のキリストとの人格的な関わりを深める恵みとともに、キリストの体としての共同体を作り上げるための恵みも与えられるということです。第二バチカン公会議による「成人の入信式」儀式書は、時間と空間を軸にして、洗礼を志願する人が徐々に教会共同体に加わることができるように考案されています。個人主義が蔓延している現代は、人と人とのつながりが薄くなっています。洗礼を通してキリスト教共同体のメンバーになるということは、このような現代に福音的な光を放つことだと思います。キリストの体としての教会共同体は、孤独の中で真の関わりを求める人々にキリストと関わることの喜びを示してくれるものだからです。

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第1回 日時: 1月16日(土) 「入信の秘跡」と「典礼」〜刷新の焦点
講師: 石井祥裕
  (日本カトリック典礼委員会委員、上智大学神学部講師、『聖書と典礼』編集長)
【講師より】本シリーズ導入編として、第2バチカン公会議によって新たに形作られた「成人のキリスト教入信式」を中心に、その特徴を歴史的な視点からお話しいただきました。「洗礼・堅信・聖体」という三つの秘跡を「入信(イニシエーション)の(諸)秘跡」と捉える理解が使徒時代(新約聖書)や古代教会(教父)の実践に根ざしていることを学び、その復興が今日進められている意味を考えさせられました。ひとりの人が信仰を求め、教えを受け、洗礼の直前準備を経て入信式および入信後の教えに向かう、この「段階的な歩み」に、教会共同体すべてが関わっているという点がポイントで、今後のテーマへの糸口となっています。


日時: 2016年1月から10月の第3土曜日、11月のみ第2土曜日
(全10回・8月は休み)13時30分から15時30分)
会場:カトリック松原教会(東京都世田谷区松原2-28-5、京王線・井の頭線「明大前」駅下車徒歩5分)
受講料:全10回10,000円(各回1,300円)
お名前、ご住所を明記のうえ下記郵便振替口座に10,000円をお振込みください。
郵便振替口座 00170-2-84745 加入者名:オリエンス宗教研究所
受講の際には「払込票兼受領証」をお持ちください。
※当日のみのご受講の場合は、受付でお支払いください。

(会場アクセス・地図)


<お問い合わせ>
 
オリエンス宗教研究所
 〒156-0043 東京都世田谷区松原2-28-5
 電話: 03-3322-7601 FAX: 03-3325-5322

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