いのちへの答え――傷つきながらも生きるいのちへの答え
        ――傷つきながらも生きる


星野 正道 著

B6判・260頁・1500円(税別)(B086)
ISBN978-4-87232-086-2


きょうの私にいのちが与えられており、
きょう私にいのちを与えた方が、
何かを期待している。
そして、その期待への私の答えは、
ひとつではない。


互いに愛し合うことができない状況、そこで人は傷つき、苦しむ。しかし、つらさを味わったからこそ見えてきた「だれをも裁かない」世界――『夜と霧』を著したフランクル、聖母マリア、旧約聖書のルツ、ルカ福音書での善いサマリア人など、困難のなか自らのいのちに対して誠実に向き合った人々の例に著者の経験を織り交ぜ、私たち一人ひとりが創造する新たな生き方を語る。



著者紹介
星野正道(ほしの・まさみち)
1950年、東京・杉並区生まれ。国立音楽大学卒業。ピアノを専攻。
聖アントニオ神学院卒業。哲学・神学を修める。1993年、カトリック司祭に叙階される。
現在、白百合女子大学教授・東京教区司祭。
著書に『崩壊の時代に射す光――ヨブとミツが立つ世界の中で』(オリエンス宗教研究所、2011年)がある。

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 目 次


Ⅰ 傷つきながら生きる霊性――日常に潜む『夜と霧』の世界

傷ついている人々/「わたしはだれをも裁かない」/愛し合えない状況/心を閉じたある学生/ 深く複雑な心の世界/現代にもある『夜と霧』の世界/私たちに必要なもの/二重生活を送ったあるエリート女性/生き延びるための手段/異なる他者への理解/感情の消滅とゆがみ/本来癒されなければならないこと/苦しみにも意味がある/未来が閉ざされたとき/過去にのめりこむことの危険性/なぜ生きているかを知る/感情の反応/無反応という形での自己防衛/神への賛美と愛/生きるという問いへの答え/神の似姿になる/ささげることの本質/二つの「種族」/聞いてもらう/「いいんだよ」/耳を傾けてくれる存在の重要性/平和を求める祈り

Ⅱ 神の言葉を聞く――祈 り

 大震災を経験して
人間がもともと持っているもの/余り物が語っていること/ある学生の気づき/祈るという行為/心を向ける/一つだけの花からぶどうの木へ/大切にしたい問い

 マリアの信仰と私たちの再出発
喜びを告げる/出来事の中にある神の言葉/変わりつつある人々/白書が伝えたかったこと/言葉が出来事を引き起こす/神が壊すご自身のイメージ/思い巡らし、記念する

 自立していく――自らを神の前に置いた女性、ルツ
喪失の時/落ち穂拾い/聖書の特異な世界/自立する女性の姿/自分で生きていく/人生の設計者はだれか/言葉が持つ力/自立とペルソナ/自立における霊的な側面/自立して連帯する/時間をかけてはぐくまれる自立/自由と責任/輝かしい瞬間/今が人生の「化石時代」でも/「いつも目覚めている」ということ/「天を恨まず」/十字架の神秘

 そこに居合わせた者として――われを忘れた三日間
「狼の群れ」と「小羊」/悪霊/イエスが示した対比/立ち上がった律法の専門家/試そうとしたはずが/見るということ/サマリア人の行動/なすべきことのある日常の中で/突き動かしたエネルギー/人格的な交わりのない世界/「永遠の命」に向かうプログラム/記念し続けることの意味/無心と一心/きらりと光る一点を

 「いのれない」祈り・「いのらない」祈り
カテキズムからの光/「いのれない」祈り/「いのらない」祈り

引用・参考文献

あとがき

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