世界的な古生物学者、またはカトリック司祭でもあった著者のダイナミックな精神的自叙伝。
P・テイヤール・ド・シャルダン
1881年フランス生まれ。世界的な古生物学者であり、カトリックの司祭であった。
【訳者略歴】
美田稔(みた・みのる)
1929年広島に生れる。駐日ベルギー大使館勤務を経て、現在、翻訳に従事、特にテイヤールの紹介に専念、そのかたわら医療と高齢者福祉の現場でボランティア活動を続けている。現代フランス思想専攻。
訳書 クロード・トレモンタン『テイヤール・シャルダン』(新潮社、1966)、テイヤール『現象としての人間』(みすず書房、1969)、クロード・キュエノ『テイヤールの生涯』T、U(みすず書房、共訳、1974、1975)、ウィルディールス『科学と信仰―テイヤール・ド・シャルダン』(第三文明社、1981、レグルス文庫)
〔最新刊刊行当時〕
長年中国に住み、北京原人の発掘をはじめ、人類学上の貴重な発見、発掘、学術探検に参加した、世界的な古生物学者であり、カトリックの司祭であった著者の精神的自叙伝です。自己の世界観の芽生え、形成を物語る内面生活を描き出します。
目 次
序 燃える茨
一 字宙の真実な姿、すなわち、進化するもの
はじめに 充実感
1 物質のいざない
2 普遍的なものの出現
3 進化の発見
二 人間の真実な姿、すなわち、収斂するもの
1 精神圏の現実
2 精神圏の素材
3 精神圏の進化
三 キリストの真実な姿、すなわち、宇宙の中心としてのキリスト
はじめに 思考力、すなわち、オメガ点の啓示
1 イエスの聖心
2 普遍的キリスト
3 神の場
4 神を発見するために、すなわち、近づいて来られるお方への呼びかけ
四 つねにより偉大になっていくキリストヘの祈り
結句 女性なるもの、すなわち、結合の役割を果たすもの
訳者あとがき