東日本大震災と原発事故によって傷つけられた人間の尊厳を問い直す。その答えを求めて展開されたオリエンス・セミナーの実りをまとめた一冊。
清水正之、鶴岡賀雄、桑原直己、釘宮明美
東日本大震災と原発事故によって喚起された「生きる意味」という愚直な問い。その答えを示すことこそが、「宗教」である。グローバル化に伴う経済格差、労働のあり方、宗教の役割など――危機にさらされている人間の救済の道を探る。
メディアでの紹介
●キリスト教放送局日本FEBC『ザ・ストーリー〜一冊の本に込められた思い』で『生きる意味──キリスト教への問いかけ』にまつわるエピソードをご紹介いたしました(2020年08月20日放送)。
序章 「生きる意味への問いかけ」がなされる場をめぐって/鶴岡賀雄
T 問いかけとしての東日本大震災
第1章 東日本大震災と宗教/中下大樹
第2章 宗教と社会と自治体の災害時協力/稲場圭信
第3章 東日本大震災に思うこと/佐藤純一
第4章 脱原発の倫理――キリスト教の視点から考える/久保文彦
U 社会への問い
第5章 何のために働くのか/神谷秀樹
第6章 グローバル化する経済の中の人間――農の営みから労働の意味を探る/勝俣 誠
第7章 私たちの社会に希望はあるか?――3・11後に明らかになった日本社会の現実を踏まえて/宮台真司
V 生への問い
第8章 関係の倫理学――交わりへの内在と超越/清水正之
第9章 宗教が医療・医学に果たした役割、果たすことが期待されている役割/加藤 敏
第10章 V・フランクルのロゴテラピー――「人生の意味」についての基礎理論/桑原直己
W 人生に意味を与える道としての霊性
第11章 「神の子となる」――カルメルの霊性と共に/九里 彰
第12章 「おかげさま」の言語化と生き方による霊性化/中野東禅
第13章 エディット・シュタイン『十字架の学問』への道とその霊性/釘宮明美
「あとがき」にかえて/桑原直己