聖書学に東洋的霊性、心理学等の視点を織り交ぜ、聖書を味わうための理論と実践を提示。
奥村一郎(おくむら・いちろう)
カトリック司祭(カルメル会)
東京大学在学中、禅仏教より改宗。
卒業後、カルメル会入会のため渡仏。
帰国後、主に諸宗教対話とその交流に関与する。
〔最新刊刊行当時〕
<著訳書>
『祈り』『主とともに』『友の祈り』『断想』『神とあそぶ』(以上女子パウロ会)
訳書『カルメル山登攀』(ドン・ボスコ社)
『愛ゆえに生く』(サンパウロ)
聖書学に東洋的霊性、精神分析、心理学等の視点を織り交ぜ、聖書を味わうための理論と実践を具体的に提示したロングセラー。カルメル会修道司祭として、現代日本の霊性を代表する著者は、聖書に出合った当初、「福音書に記されているイエス・キリストの生涯を織りなす多くの奇跡物語が、余りにも荒唐無稽のつくり話としか思えなかった」と述懐します。難しい方法論におちいりがちな中で、「聖書にいかに親しむか」を問い続けて生まれた名著。
まえがき はじめに
第一部 聖書深読法の理念――綜合法
A、神学的綜合法
1、素読と解読
2、翻訳対照表
(1)ありがた迷惑
(2)扇型思考
(3)根源語
B、キリスト論的綜合法
1、験読――原体験と原事実――
2、華読――[何が」と「誰が」――
3、問読――大疑団――
C、文化論的綜合法
1、身心一如
(1)身読
a、写経(臨書)
b、作務
(2)色読
2、東西文化論
(1)聖書百週間
(2)話し下手の日本人
第二部 聖書深読法の実際
A、聖書深読法の教育理念
1、合同素読
2、解読
3、照読
4、問読
5、験読
6、綜合合読
B、聖書深読法の実習
▼小資料――「聖書深読法」について
▼大資料――「聖書深読法」の構造と解説
1、聖書深読箇所の撰択
2、聖書深読黙想
3、通信深読法
4、聖書深読黙想の日課
≪付≫(資料1)聖書深読法入門
(資料2)通信聖書深読法の一例
「聖書深読」 こぼればなし
あとがき