旧約聖書に見るあがないの物語 小林 剛 著
旧約聖書の登場人物たちがより身近に感じられる入門書。聖書における「あがないの物語」を通して、神の救いの業(わざ)を読み解く。
神の人類に対する限りない愛と赦しを理解するために。
商品番号: 114-2
ISBN978-4-87232-114-2
A5判・並製・224頁
2021年 初版発行
定価: 1,980円(税込)
著者の紹介
小林 剛(こばやし ごう)
1967年生まれ。京都大学大学院文学研究科博士課程修了。博士(文学)、専門は中世哲学。中央大学、聖心女子大学、他非常勤講師。月刊『福音宣教』(オリエンス宗教研究所)編集長。
内容の紹介
旧約聖書において、神が人間の想像をはるかに超えて救いの約束を実現するさまを、「あがないの物語」という観点から、その深い意味をわかりやすく解き明かす。新約におけるイエスの十字架の死をより豊かなイメージでとらえ、神の人間に対する限りない愛と赦しを理解するために。大学生たちへの長年の講義から生まれた、だれもが旧約聖書に親しむことができる入門書。わかりやすい人物相関図やさまざまな名画も紹介。
以下のメディアで紹介されました
●カトリック生活2021年4月号の「新刊ガイド」で取り上げられました。
目次
はじめに
一.創世記
創造と罪/人類の連帯性/訓練としての罰/あがないの物語(一)/救いの約束/悪も用いられる(一)/救いの先行/割礼の問題/見て生かす神/わずかな可能性への希望/悪も用いられる(二)/すべては救いの業
二.出エジプト記
唯一の創造者(一)/苦難の意義付け/あがないの物語(二)/罰しつつ赦す
三.民数記
あがないの物語(三)/あがないの物語(四)/あがないの物語(五)/罪のない人はいない(一)/罪のない人はいない(二)
四.申命記
神ヤハウェが戦う(一)/あえて罪を犯させる(一)/残りの者は救われる/神の言葉によって生きる/幸福とは神を知ること/あえて悟らせない/同士討ちとしての戦争・殺人(一)
五.ヨシュア記
信仰に対する人間の無力/救ってから変える/あがないの物語(六)/あがないと共同体
六.士師記
神は共に苦しむ/同士討ちとしての戦争・殺人(二)――テロリズムさえも利用する神/同士討ちとしての戦争・殺人(三)/神ヤハウェが戦う(二)/罪のない人はいない(三)/同士討ちとしての戦争・殺人(四)/あがないの物語(七)/人間の王の必要性
七.サムエル記 上
あがないの物語(八)/人間の王という罰(一)/理想の王としての士師/好人物サウル/王が神に従う難しさ/罪のない人はいない(四)/理想の王子ヨナタン/普通の人サウル/罪のない人はいない(五)/神ヤハウェが戦う(三)/人間の王という罰(二)/素直な人サウル/サウルとダビデは何ら変わらない/ダビデの真意は?(一)
八.サムエル記 下
ダビデの真意は?(二)/ダビデ王統への疑い/ダビデの真意は?(三)/ダビデの真意は?(四)/ダビデの真意は?(五)/あがないの物語(九)/あがないの物語(十)/人間の王という罰(三)/ダビデの真意は?(六)/人間の王という罰(四)/あがないの物語(十一)
九.列王記 上
あがないの物語(十二)/生きている神/神ヤハウェが戦う(四)/あえて罪を犯させる(二)
十.列王記 下
誰でも救われる/何が善で何が悪なのか/唯一の創造者(二)
参考文献
あとがき
索引
図解・名画を多数掲載