「五つのパンと二匹の魚」わずかなものを皆で分かち合う。そこから神の恵みが広がっていく。――カトリック東京大司教が不透明な現代に生きる私たちに、力強く贈る愛と希望のメッセージ。コンパクトなプレゼントとしても好評です。
岡田 武夫(おかだ たけお)
1941年千葉県生まれ。名誉大司教。1973年カトリック東京教区司祭となる。1991年浦和教区(現さいたま教区)司教叙階、2000年東京大司教に着座。主な著書は、『現代の荒れ野で』、『希望のしるし』(オリエンス宗教研究所)などがある。〔2020年7月現在〕
教会は、喜びも悲しみも、皆で分かち合う場。幸福を求める人、平和を実現しようとする人、そして、苦しみ悩む人、だれもが自分の場を見出せる共同体を目指して歩み続ける。信仰年を機に、現代社会に生きる人々の確かな希望がイエス・キリストにあることを再確認し、信仰を深め、周囲に伝える大切さを、司牧生活40年を迎える大司教がやさしく語りかける。
序にかえて
第1章 3・11後の現実を見つめて ∞望みのエッセンス
わたしたちは希望によって救われているのです
人間はつながりの中でしか存在できません
マリアは主のことばは必ず実現すると信じました
平和のために祈り、学び、行動しましょう
闇は光によってしか消滅させることができないのです
十字架に神の愛が示されています
第2章 光を灯してくださる方 ∞慈しみのエッセンス
自分も神様にとって大切な存在であることを知るのが一番です
人生の不条理の中に信仰の光を見ています
この世は過ぎ去りますが永遠を目指す生き方があります
支え合う共同体を作っていくことが課題です
裁きは神の手にゆだねるべきです
イエスは「いやす人」でした
第3章 イエス・キリストの弟子として生きる ∞幸せのエッセンス
わたしたちは幸福になるために生を受けたのです
神の思いは人間の理解を超えています
多くの聖人は孤独と神の沈黙を経験しました
キリストは正義と愛と平和の王です
見えない神を信じ神の愛を信じることが信仰です
誠実を尽くして神様の計らいにお任せしましょう
第4章 ともに旅する教会 ∞つながりのエッセンス
イエスを学ぶことによって教会の使命が見えてきます
キリストの十字架は人類の悲惨さを担ったのです
だれもが神から出て神へ帰る旅の途上にあります
罪人の中にも神様の栄光が輝いています
教会には世界の不条理をともに担う使命があります
一人ひとりのかけがえのなさこそが大切です
あとがき
初出一覧